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会員事業所紹介

工藤木材(株)
代表取締役社長 工藤 公一さん

「国産材は高いと言われるが、耐久性は数百年以上あり、それだけの価値はある」と話す工藤さん

一般的な木材使用量の15倍から2倍の量を使用した住宅の普及目指す

「材木がいくらでも売れる時代があった。今は国産材を取り巻く流通事情が変わり、住宅事情も変わった。こんな時代だからこそ、木材の良さを知ってもらいたい」―。取材ののっけから木材への熱い思いを口にした。青森ヒバやスギ、マツなどの建築用材木の販売を手掛けるほか、建築業を請け負う。

先代(工藤さんの父親)が木材の運搬業から販売業へと転じ、昭和40年代に創業した。「先代を手助けする形でこの仕事に入った。創業から約半世紀の間、木材市場の変化を見続けてきました。小さな木材会社が生き残るにはどうすればいいのか。いつもアンテナを張っています」と話す。生き残り策として、約20年前から木材の販売だけではなく建築業へも参入した。「木材は断熱効果があり、環境弊害などにも優れている。一般的な住宅で使用される木材使用量の15倍から2倍の量を使用した住宅の普及を目指しています」。

木材をふんだんに使用した事務所や敷地内にある自宅を訪れると、工藤さんの木材へのこだわりが分かる。主流となっている機械による加工材に頼らない、大工職人による手加工にこだわった骨組み工法が施されている。「骨組みは建物が完成してしまうと目に見えなくなってしまうが、目に見えない部分こそが大事」。

家族の人生は住まいの環境によって左右される―と言うのが工藤さんのポリシー。「住宅環境研究グループ」住まいづくりの勉強会に参加、ユーザーに「家を建てる際、一番大切なことは何か」をアドバイスする啓もう活動にも力を注いでいる。材木の目利きに一家言を持つ。「木材の性質、強度、価格などについてお客さんの求めるものを提案できるかどうかは材木屋にとって必要なファクター」と力を込めた。

住まいの役割について聞くと、『時代、家族の変化に耐えられこと』『外敵、自然の脅威から家族・財産を守ること』『豊かな人間らしさ(感性、知性、情緒)を培うこと』―などなど、住まいへの思いが淀みなく口をついて出てきた。

社員の長男公太郎さは2級建築士の資格を持つ。「建築士の資格を持つことで設計、インテリアコーディネイトから営業もこなすマルチな才能を生かしてほしい」と期待をかける。新たな事業展開をにらんだ親子二人三脚の挑戦は続く。

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