特集


中国・国際定期便2路線体制に

杭州便の3月就航見据え準備進む

天津航空も運航を計画。中国当局に届け出


天津古文化街〔提供:中国国家観光局(大阪)

青森―杭州線 エアバスA320

中国本土からのインバウンドに弾み

 北京首都航空(本社・北京市)の青森-杭州線就航に向け、接客や購買意欲が旺盛な中国人観光客の取り込みを強化しようという動きが活発化している。青森商工会議所は中国人旅行者受け入れセミナーを実施したほか、外国人観光 客のショッピング対応として、消費税免税店拡大支援策などに取り組んでいる。
 既に就航が決まっている青森・杭州便に関しては、今年1月28日の就航が予定されていたが、昨年暮れに就航延期が発表され関係者をがっかりさせている。同航空会社によると、中国政府当局と杭州空港での発着枠について調整が必要になったためとしており、現在、3月下旬の就航を目指し調整が進められている。県は「中国政府との調整が終わり、一日も早い就航を期待している」とし、引き続き、就航に向けた準備を進める考えだ。
 期待が高まる杭州線就航だが、今年に入って、中国の天津航空(本社・天津市)が青森―天津線の定期便を新規就航させる計画で動いていることが分かった。同社では既に中国民用航空局に路線開設を申請、3月の就航を目指していると言う。申請によると、天津便は週3往復の運航、機体は杭州線同様、エアバスA320を使用する。
 県は昨年夏、同航空会社に対し、就航要請を行っている。県は「正式な連絡は受けていない。情報を確認したい」としている。天津線の就航は現時点で未確認情報が多く、3月運航は不透明な状況だが、本決まりとなると中国の国際定期便は杭州、天津線の2路線体制となる。
 天津航空は日本国内では新千歳、函館、羽田、静岡、関西、那覇の各空港に就航しており、東北地方へは初乗り入れとなる。天津市は首都北京に隣接し、上海、重慶と並ぶ大都市。トヨタ自動車など日系企業も多く進出している。
 杭州線に続き、天津便就航の可能性が高まっていることについて県経済界も期待感を示している。青森商工会議所の若井敬一郎会頭は「杭州線に加え天津線就航が決まれば、本県へのインバウンドに弾みがつく。受け入れ態勢の準備を強化する」とコメントした。
 県は青森空港と杭州、天津両空港を結ぶ国際定期便が就航すれば、県内への経済波及効果を約31億5千万円と試算している。



中国人旅行者 受入セミナー

「銀聯カード」導入の手続きなど学ぶ


中国からのインバウンドに多くの人が関心を寄せる

 観光サービス関連の事業者を対象に、中国人旅行者の受け入れ準備を進める参考にしてもらおうと、青森市、青森商工会議所、青森観光コンベンション協会は1月18日、ワ・ラッセで中国定期便就航に向けたセミナーを開いた。参加者らは中国人観光客が買い物に使用する「銀聯カード」導入の手続きや消費税免税の対応、中国人の生活習慣などについて学んだ。
 中国国内では最もポピュラーな決済手段に使われる銀聯カードはアジア諸国から欧米へと広がり、現在、世界26カ国で利用されている。銀聯国際東京駐在員事務所の三沢正実日本市場代表は「国内商店街でも銀聯カードに対応しようという動きが広がっている。同カードを使えるようにすることは商機につながる」と強調した。
 また、青森市在住の通訳、劉海燕さんは中国人の生活習慣について紹介。「日本人の感覚からすると、中国人のマナーの悪さが目立つが、中国語の案内板を設けるなど日本の作法を伝えれば解消できる」と指摘、文化・習慣の違いを知ることで互いの理解も進むと話した。
 セミナーでは、消費税免税対応の先進事例の紹介もあった。参加者は中国の杭州、天津からの就航が予定されていることから、インバウンド対応への知恵を熱心に探っていた。



消費税免税店 拡大支援事業

免税店登録事業者への利便性向上図る

免税袋

 青森商工会議所は、外国人旅行者向け消費税免税販売に必要な国が定める「指定の包装」に対応した「包装用袋・開封防止テープ」を製作し、免税店事業所向けに販売するサービスを行う。
 免税品は出国まで消費できないため、中身が確認できる透明な袋などに入れ、特殊なテープで封印することが決められている。免税品販売の事業所では、これら消耗品をそれぞれの事業所で用意するため、費用や在庫管理等の負担が生じている。こうした負担を軽減する目的で、消耗品を製作し、販売することを決めた。
 製作するのは手提げビニール袋大(仕入れ予定単価77円)、ビニール袋大(同23.5円)、ビニール袋小(同16.8円)の3種類と開封防止テープ(1,250円)。表に「AOMORI」の文字、裏に日本語および外国語の注意書が印字されている。
 販売価格は会員事業所が仕入れ単価で購入でき、非会員事業所は仕入れ価格に10%の手数料を上乗せして販売する。袋は10枚単位、テープは1個から販売。青森商工会議所で2月下旬から販売を開始する。同会議所では「この取り組みを契機に免税店登録事業者の利便性向上と免税店登録の拡大を図りたい」としている。


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