特 集


被災地復興支援イベント

震災の風化を防ぐ鎮魂の灯り

被災地にこころを寄せて  被災地に元気を届けよう

高山教授
「復興の工房」の灯りが優しく照らす
若井会頭
「ワックスボウル」作りに挑戦

 昨年11月から今年2月にかけて青森市のベイエリア地区をはじめ市中心市街地を会場に冬のイベントが続々と開催されている。1月24日からは「被災地復興支援イベント」が「ねぶたの家ワ・ラッセ」西の広場を会場に始まり、2月9日まで開催。東日本大震災を風化させないよう、復興の灯りを絶やさないようにとの願いを込め、被災地のこころに寄り添い元気を届けようと、同イベント実行委員会が開催した。リンゴ箱で組み立てられた大型オブジェには鎮魂の灯りがともり、再生キャンドルの優しい明かりが暗闇に浮かび上がった。期間中、被災地の食をメーンにしたグルメ屋台が設けられ、市民や観光客の人気を呼んだ。中心市街地商店街では「まちなかイルミネーション」が連日行われ、冬の夜をにぎやかに彩っている。「味見あおもりワン・ツーコイン」など「食」をテーマにしたイベントも展開され、冬の魅力をアピールしている。

■展示・制作・体験

 夜のとばりが降りるころ、青森市のベイエリア地区はひときわ幻想的な世界に変わる。「ねぶたの家ワ・ラッセ」西の広場に設置された「鎮魂の灯り大型オブジェ」(〜2月28日)が辺りを優しい明かりで照らす。リンゴ箱で組み立てられたオブジェの内部には色とりどりの灯籠が飾られている。積み重ねたリンゴ箱の隙間から内部の明かりが外界へと漏れ、人を癒しの空間へと誘う。被災地への祈りを込めた灯りだ。被災地復興の応援と青森の冬の魅力が共演するイベント「被災地復興支援イベント」が始まった。大型オブジェに隣接した「復興の工房」(〜2月9日)では、市民らが復興への願いを込め、「再生キャンドル」や「ワックスボウル」を作り、大型オブジェに埋め込んでいた。「ワックスボウル」作りでは、市民らがゴム風船を溶かしたロウの鍋に浸し、風船の表面についたロウが固まるまで冷やし、風船を割って出来上がるまでの工程を楽しんでいた。完成した「ワックスボウル」に火を灯し、犠牲者の霊を慰めていた。

奈良副会頭
リンゴ箱を組み立てた「鎮魂の灯り大型オブジェ」
倉橋副会頭
オブジェの内部には色とりどりの灯籠

石田副会頭
グルメ屋台。食べて被災地を応援
西副会頭
焼きリンゴ作り体験
西副会頭
被災者の思いを表現した書の展示

■グルメ屋台

 食べて被災地を応援しようと、会場の一角に被災地のグルメ屋台(〜2月1、2、8、9日)が並んだ。福島県浪江町、宮城県女川町、岩手県北上市、宮古市、八戸市などのグルメが販売され、中でも女川町「さんまのつみれ汁」、八戸市「八戸せんべい汁」、「北上コロッケ」、宮古市「毛ガ二ラーメン」などが人気を集めていた。併設の青森グルメコーナーでは、青森シャモロック親子丼、生姜味噌コンニャクに人の列が出来ていた。市民らは被災地の味を堪能しながらエールを送っていた。会場では、浪岡グリーンツーリズムクラブによる「焼きリンゴ作り体験」が行われ、市民らが焼きリンゴづくりに挑戦していた。また、浪岡特産のバサラコーン(トウモロコシ)を使ったスープが振る舞われ、喜ばれていた。

■アトラクション

 2015年度開業予定の北海道新幹線で新幹線の新駅「奥津軽いまべつ駅」が誕生する今別町は同町をPRしようと、郷土芸能「荒馬まつり」(2月1日)を披露。ラッセラーの掛け声とともに太鼓や囃しに合わせ勇壮な踊りを繰り広げた。「八戸えんぶり」(2月8日)も演技を披露、イベントに華を添えた。「ワ・ラッセ」1階ロビーでは、被災地復興活動の様子を伝える写真展や青森市に避難してきた人々の心の思いを表現した書の展示などが行われた。市民らは展示を見ながら被災地の一日も早い復興を願っていた。


今別町の郷土芸能「荒馬まつり」

浪岡特産のトウモロコシを使ったスープの振る舞い



こころあったか。あおもり・冬・感動連携プロジェクト

再発見、ふゆの魅力

 「こころ、あったか。あおもり・冬・感動プロジェクト実行委員会」は昨年11月29日に始まった「灯りと紙のページェント」(A-FACTORY・アスパム周辺、〜2月28日)、「キラりんぐ・あおもり」(アスパムエントランスホール、〜1月31日)を皮切りに、「あおもり雪灯りまつり」(JR青森駅前公園、〜2月9日)、「あおもり冬まつり」(2月1〜9日の土日のみ開催)の4イベントを繰り広げた。個々の実施主体を一本化、実行委員会(実行委員長・鹿内博青森市長)を組織して開催した。
 「あおもり冬まつり」は、青森市安方のベイエリア地区に会場を移して今回が2回目の開催。八甲田丸ゾーンとワ・ラッセ西広場ゾーンで多彩なプログラムを展開。八甲田丸ゾーンには大型すべり台がお目見え、子供たちの人気を集めた。また、八甲田丸を背景に凧揚げ大会、もちつき体験振る舞いのほか、特設ステージでは三味線演奏やよさこい演舞などが祭りを盛り上げた。「あおもり雪灯りまつり」では、主催者と市民団体が製作した雪像や灯籠が並び、市民らは優しくぬくもりのあるスノーキャンドルや浮き玉の灯りに魅入っていた。
 冬の青森を楽しんでもらおうという企画も目白押し。新町、柳町通りなど商店街は独自の「まちなかイルミネーション」(〜2月28日)を実施、冬の夜をにぎやかに演出。「まちのお宝散策ウォーキング」(2月1〜9日)も行われた。
 雪を考えるフォーラムも開催。「スローライフ・フォーラム in 青森」が1月25、26の両日、「ワ・ラッセ」であり、雪、祭り、方言の地域資源を活用した街づくりについて話し合われた。元総務相の増田寛也氏(野村総合研究所顧問)がコーディネーターを務めるパネルディスカッションが行われた。会場では、全国の特産品を集めた「逸村逸品展」も開かれた。ワ・ラッセではこのほか、朗読会「雪あかりの夕べ」(2月1日)も行われ、ベイエリアを彩る美しいイルミネーションを眺めながら雪灯りにふさわしい詩や物語の朗読を楽しんだ。


子供たちに人気の大型すべり台

八甲田丸をバックに凧揚げ

八甲田丸ゾーンで行われた乗馬体験

ステージでは華麗なよさこい演舞


あおもり「食」イベント

楽しさいっぱいグルメ満喫


函館バル深谷シェフによるハムの振る舞い

バル街特設会場で行われた音楽演奏

ワンコインメニュー【チャンドラ】ケーキセット


ツーコインメニュー【志絵夫 】
厚切牛タンとリンゴ・ホタテのグリル

 寒さなんの。食べて寒さを吹き飛ばそうと、「食」のイベントが続々登場
。「パサージュバル」(2月5日)、「あおもりバル街」(2月8日)、「あったかフェア」(〜2月28日)、「味見あおもりワン・ツーコイン」(〜3月16日)の4イベントが市中心市街地の飲食店で実施され人気を集めている。  「パサージュバル」では、パサージュ広場の各店舗が青森の食材を生かしたこだわりの一品とワンドリンクを5百円で提供。
 8日夜。「あおもりバル街」参加の約50飲食店はバル街を待ち望んだファンで賑わい、ひと口やふた口で食べられる限定バルメニューの小料理(ピンチョー)などを味わう利用客の笑顔であふれた。食べ歩き・飲み歩きの誘発による街なかの賑い創出と、事業参加店の新規顧客獲得による地域経済活性化を図るのが目的。バル街発祥の地である函館・弘前バル街実行委員会も応援出店した。
 食べある記「あったかフェア」は参加32店で食事をすると、抽選で青森県特産品やお食事券3千円分が当たる。応募はがきをもらいアンケートに答え、店員に渡すか、郵送する。
 中心市街地エリア37飲食店が参加した「ワン・ツーコイン」(青森市中心市街地活性化協議会と青森市街づくりあきんど隊が主催)もあおもりの味が楽しめる人気イベントだ。中心市街地の回遊性向上と活性化を図るのを目的に、34日間の長丁場にわたり開催。初日11日、利用客はワンコイン(500円税込)、ツーコイン(1,000円同)を片手にお目当ての店ののれんをくぐっては、期間限定メニューを堪能していた。参加店の回遊性を高めるため、参加店1店舗に付きスタンプ1個を捺印、スタンプ3個で1回抽選応募できるスタンプラリーも実施している。
 「バル街」「ワン・ツーコイン」ともに参加店内は温かい食材の香りが充満し、ほんわかムードいっぱい。利用客の楽しい語らいの声が夜遅くまで響いていた。


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