特 集


青森・ソウル線利用促進ミッション団
5月11〜14日
青森−ソウル線搭乗率アップへ緊急ミッション

路線の維持・安定をアピール

大韓航空、韓国観光公社を相次いで訪問


大韓航空側に「青森・ソウル線」の維持・安定を積極アピールする三村知事、林会長らミッション団

 搭乗率が低迷している青森・ソウル線の路線維持に向け、三村申吾知事をトップとする緊急の「青森・ソウル線利用促進ミッション団」が5月11から14日までの日程で韓国を訪問。大韓航空本社、韓国観光公社のほか韓国旅行会社に対し同路線の維持安定、利用促進への協力・支援要請を行った。
 ミッション団は小山田久十和田市長、大川喜代治平川市長、蛯名正樹弘前市副市長ら行政、経済団体幹部15人で構成。経済界から林光男青森県商工会議所連合会長が参加した。
 青森・ソウル線は大韓航空が平成24年10月に、それまでの週4往復を減便し現在、週3往復での運航が続いている。減便の背景には、円高(当時)や東日本大震災の余波などで韓国側からの利用客が回復しなかった要因が挙げられる。
 同路線実績によると、平成24年度は4月以降、利用客が徐々に増え、7、8月には3千人台に回復したが、9月には再び2千人台にダウン、その後、低迷を続けている。韓国人需要は、本県でロケを行った韓国ドラマの影響で増加傾向にあるが、震災前搭乗率には十分ではない。加えて、日本人客の減少が顕著で全体の伸び率を押しとどめている。竹島問題など高まる日韓間の緊張状態が客足を遠ざける一因となったと見られる。
 今年に入っても、北朝鮮のミサイル発射動きに見られる不安定な朝鮮半島情勢、円高から一転円安傾向に転じる経済環境の変化などの影響から、利用客は好転せず、今年4月の利用者数は2,232人で前年同月比約15%減、うち、日本人客は884人で前年に比べ半減した。5月、6月の搭乗率も5月現在、予約含め約49%、約19%に落ち込んでいる。

利用回復へ協力・支援を要請

運航日に対応した新観光商品の開発急ぐ

  県は「搭乗率が回復しないと7月からの運休の可能性があると、大韓航空から伝えられた」ことを明かしており、強い危機感を示している。
 今回のミッション団派遣は、需要開拓(利用客増)に努める本県側の姿勢を大韓航空など韓国側にアピールするのを目的に行った。
 大韓航空本社では、智昌薫(チ・チャンフン)総括社長ら幹部が一行を出迎えた。18年目に入った同路線就航に改めて謝意を表した三村知事は「日韓間の問題や北朝鮮のミサイル問題の影響により日本人需要が鈍くなってきている。県は緊急対策会議を開催するなど全力で利用促進に努める」とあいさつ。今後のアウトバウンド対策として「女性向けや運航日に対応した新たな旅行商品の造成、ソウル以外の韓国の他地域商品の魅力PRや販売に取り組む」とアピールした。
 韓国観光公社では、応対した沈定輔(シム・チョンボ)マーケティング本部長に対し、林会長が「当該路線は県経済活性化へ大きく貢献しており、本県にとって重要な路線。経済界はこれまで以上に一層の利用促進に努める」と発言し、本県から韓国への送客や需要喚起について支援・協力を韓国側に強く求めた。
 次いで訪れた「ハナツアー」「モードツアー」「ロッテ観光」など韓国旅行会社では、インバウンド体制の取り組みについて説明。韓国での本県知名度・認知度を上げるため、韓国の著名な写真家チョ・セヒョン氏を起用することや韓国ドラマの本県ロケ誘致を積極的に展開するなど受け入れ態勢整備に全力を注ぐことなどをPRした。
 今年1月発表された大韓航空の新ダイヤでは県が切望する週4往復復活はならず、運航日はこれまでの水、金、日曜日から火、木、土曜日に変更された。週末(金土日)二泊三日の日程が組めなくなったことによる客足への影響も懸念材料だ。変更された運行日に合わせた新たな利用促進への対応策など緊急課題は多い。
 大韓航空は「同路線の維持・安定には日本人客の利用促進が重要」としており、県・経済界は路線維持・安定に必要な搭乗率70%以上確保を目標に据え、低価格旅行商品の造成や企業などを回って利用を働き掛けるローラー作戦を展開するなど緊急対策に力を注ぐ。
 「国際線の利用は国際情勢や経済環境などに左右される要素もあるが、現状打開には地道に需要開拓に努めるしかない」とするミッション団一行は「互いの魅力を発信し合うことが大切。韓国、青森双方が需要を掘り起こし一層の利用促進につなげよう」と強く韓国側に要請した。




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