特 集


青森ベイエリアにぎわう

八甲田丸に「青函ジオラマ」

昭和30年代の青森駅周辺を再現

 既設の「アスパム」、「八甲田丸」に加え、「ねぶたの家ワ・ラッセ」「A-FACTORY」など新たな観光施設が整備され、青森市の新たな観光名所として注目を集める「青森ベイエリア」。同エリアでは、この夏さらに、八甲田丸に「青函ジオラマ」が常設展示されたほか、エーファクトリー前広場では、ホタテをテーマにした体験施設「帆立小屋」が設置されるなどウォーターフロント地区活性化に向けたにぎわい空間を創出している。今、青森港周辺の「ベイエリア」が熱い。


オープンを祝い鹿内青森市長らがテープカット

再現されたりんご市場

担ぎ屋≠フ姿が見られた30年代の青森駅の風景

 青森港に係留されている旧青函連絡船「八甲田丸」の3階展示コーナーに設置された「青函ワールド」。昭和30年代の青森駅舎、駅周辺のりんご市場、朝市など懐かしい風景を再現したジオラマの世界が広がる。

 東京・お台場の「船の科学館」閉館に伴い、愛媛県新居浜市に回航されていた元青函連絡船「羊蹄丸」のテーマパークだった「青函ワールド」。新居浜市での一般公開後、船が解体され、同テーマパークも姿を消す運命だったが、青森市民はじめ全国から保存を望む声が多数寄せられていた。

 青函連絡船にゆかりのある青森市からの要請を受け、同テーマパークの所有団体である「えひめ東予シップリサイクル研究会」が快諾、同市への無償譲渡が決まった。

 等身大の人形約40体、展示資料約600点を展示。青森駅周辺を行き交う当時の人々、担ぎ屋、リンゴ売りの女性、青函連絡船乗り場の様子などストーリー性のある場面をリアルに表現。忠実な考証に基づいて再現される世界は、見る者をタイムスリップに誘う。「リンゴ長屋」「焼き芋屋」「たまごの露天商」など、現在では姿を消した懐かしの風景もよみがえった。

 昭和30年代当時の青森市の風景や市民生活の様子を知る上で貴重な資料となる「青函ジオラマ」。新たな観光スポットの誕生は、歴史、文化の伝承施設としての活用も期待されている。

 7月31日、記念セレモニーが行われ、鹿内博青森市長、林光男青森商工会議所会頭らがテープカットしオープンを祝った。

 オープン初日から大勢の市民らが訪れ、今ではもう見られないリンゴ市場など当時の市民生活の様子を懐かしそうに見入っていた。

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青森ベイエリアにぎわう

帆立小屋で釣りと浜焼き

「のっけ丼」に続け新青森名物


ホタテの「ひっかけ釣り」に挑戦

釣り上げたホタテを炭火で「浜焼き」

ブルースライブを楽しんだ「青森安潟みなとまつり」

 青森ベイエリア内の「A-FACTORY」前広場に、「帆立小屋」と書かれたのぼりが潮風に揺られ、焼きホタテの香ばしいにおいが浜風とともに運ばれてくる。

 青森商工会議所が「むらおこし総合活性化事業」の適用を受け、ベイエリア地区の観光施設などと連携して実施する「新青森名物“帆立小屋”事業化可能性調査事業」が8月1日、スタートした。セレモニーでは、関係者が「帆立小屋を“のっけ丼”に続く青森市の新名物に育てよう」−と願いを込め、ホタテ釣り初めを行った。

 厳しい暑さの中、観光客や市民が大勢詰め掛け、水槽に放たれたホタテを専用の竿を使って「ひっかけ釣り」を体験。「なかなか思うようにいかないね」などと感想を話しながら、一枚釣り上げる度に歓声を上げていた。観光客らは、自分で釣ったホタテを早速、炭火で調理、「浜焼き」の味を楽しんでいた。

 青森ウォーターフロントエリアの賑わいづくりと青森ならではの新名物の創出を目的に、同事業は8月16日まで実施、以降は青森市安方の倉庫風空き店舗を活用して行われる予定だ。

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 新たな観光スポットの出現で熱いベイエリア地区。夏を盛り上げる多彩なイベントが続々行われ、大勢の観光客、市民らが心地よい潮風を受けながら楽しんでいる。

 恒例の「青森安潟みなとまつり」(安潟みなとまつり実行委員会主催)は7月13日から22日までの10日間、青い海公園を主会場に開催された。今イベントの目玉は、ブルースの本場、米シカゴからミュージシャンを招いた「ジャパン・ブルース・フェスティバル2012」。

 開催10周年を記念して、「クイーン・オブ・ザ・ブルース」の愛称で知られる故・ココ・テイラーのバンドが再結成されるなど、同フェスティバルのためのスペシャルバンドが登場、素晴らしい演奏を披露した。

 来場者らはビールを片手に、独特の節回しの旋律を奏でるブルース演奏に酔いしれていた。


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