特 集

「新幹線開業前から青森ブームの兆し」

清水JTB常務
セミナーで語る


約130人が参加して開かれたセミナー

「冬季観光も
活発化する」

 「東北新幹線が全線開業すると人・物の流れが変わり、青森が変わります」「今、観光客に最も注目されているのが青森県。開業前から青森ブームは起きています」―。
 7月15日、青森市で開かれた「おもてなしの態勢づくりセミナー」で、講師の潟Wェイティービー常務取締役・清水愼一氏は、新幹線開業前の現状をこう分析するとともに、「東京〜新青森間直通で久々に旅行フィーバーが起きそう」と予測してみせた。
 同セミナーは、新幹線新青森駅開業対策事業実行委員会(林光男実行委員長)が主催。市内の観光、飲食、サービス業関係者ら約130人が参加した。
 清水氏は、東大法学部を卒業して旧国鉄入り、JR東日本取締役営業部長、取締役仙台支社長。2004年6月、ジェイティービー常務取締役に就任した。青森県新幹線開業対策推進本部アドバイザーほか、全国各地のまちづくりシンポジウム等の講師を務めるなど活躍している。
 この日のセミナーで清水氏は「まだ間に合う“開業までにできること”〜青森市の事業者に対する期待と求められているもの」と題して講演。初めに12月の新幹線新青森駅開業を前にして「青森ブームは既に起きている」と切り出し、その理由について説明した。
 JTBがまとめた上半期予約状況によると、東北でトップは青森の107%、次いで岩手95%、秋田91%。「新幹線が開業して東京〜新青森間が3時間ちょっとで結ばれることになるのは大きな魅力で、青森の人気が断トツに高い結果となっている」。
 清水氏はまた、東京〜新青森間を新幹線が1日15往復すると「青森に1日1万人がやってくる。人と物の流れが全く変わる。確実に変わる」と語り、今後に予定しているJTBのデスティネーションキャンペーンを待たずして「ブームが起きると感じている」と述べた。
 新幹線の高速化は、移動時間を短縮させ、その分行動範囲が広がり、滞在時間も長くなるが、「何より新幹線の安定輸送は観光の通年化をもたらす」と強調した。それが徹底すれば、冬の観光振興が課題となっていた本県にとっては大きなメリットとなる。
 東北新幹線全線開業は、県内各地に満遍なくお客がいくシャワー効果もあると期待されている。これについて清水氏は「シャワー効果は八戸開業時以上に期待が持てる」とし、「その場合、青森市が拠点となって取組むことが大事。青森が県内全体の観光案内をすることで観光客が各地に足を運ぶことになる」とした。
 また、観光客をリピーターにするためのポイントとしては、商店街と飲食店街の魅力を挙げた。「今の観光客は景観と温泉だけでは満足しない」ことから「散策して楽しい商店街、安心して飲み歩ける飲食店街をコースに付け加えたい」。そして体験観光等をまじえた「まちじゅう観光」を推し進めるためのいろんな人が参加できる仕組みづくりを提唱した。
 その上で清水氏は、青森市古川市場で実施している「のっけ丼」と、定額料金で安心してすしを食べられる「寿司クーポン」の販売を期待できる取組みとして評価した。
 また、県民に広く求められている観光客のおもてなしについて清水氏は「タクシーの運転手やホテル・旅館の従業員らが誰でも、観光客の何気ない質問に対してすぐに答えられるかどうかが満足度につながる。それが本当のおもてなしとなる」とした。
 新幹線新青森駅開業まであと3ヶ月余。ここまでの青森市の取組みについて清水氏はこう語る。「先に東京で行った“とことん青森”原宿表参道プレキャンペーンで青森開業ムードが一気に高まったという印象だ。今、非常にいいところまできている」と評価。
 今後、これをもう一歩高めていく仕組みとして@商店街、交通関係者による“おもてなし運動”A街なかクリーン作戦B小中学生による“一声挨拶運動”C地域限定商品の展開D青森市内交通機関フリー切符の導入E夜と朝のまちなかイベント−などの実施を提案した。


市民1、500人
植樹に汗


苗木を手に林会頭も植樹祭に参加、汗を流す

新青森駅前に
「縄文の森」

 青森市石江の東北新幹線新青森駅前公園「縄文の森」植樹祭が8月1日、行われた。市民約1,500人が参加し、ミズナラやブナなど28種類、約1万5千本の苗木を植えた。
 青森市などで組織する「縄文の森」植樹祭実行委員会(委員長・鹿内博市長)が主催。財団法人地球環境戦略研究機関国際生態学センター長の宮脇昭氏が、緑の森づくりの大切さを訴えながら植樹指導した。
 「縄文の森」は、新青森駅前東口に整備される花壇など計約3千平方b。12月4日開業する新幹線で同駅に降りた人たちに豊かな青森の自然を感じさせる公園となる。
 「縄文の森」をつくろう、という呼びかけにこたえて植樹祭には家族連れや子どもたちも多数参加した。炎天下、日よけの帽子をかぶり、タオルを首に巻き、長くつをはいての作業。鹿内市長、青森商工会議所の林光男会頭も一緒になって移植ごてで穴を掘り、苗木を丁寧に植えた後、その周りには稲わらをかぶせた。


イ・ソジンさんが青い海公園で植樹


植樹の後、記念写真におさまるイさん(左)

 韓国の人気俳優、イ・ソジンさん(36)が8月2日、青森市の青い海公園で、来県を記念する植樹を行った。
 韓国のテレビドラマ「チェオクの剣」「イ・サン」出演などで知られるイさんは、これまでに本県の「1日県知事」を勤めたことがあり、今回で3度目の来県。あいにくの雨模様の中、青森県観光連盟の林光男会長らともにスコップを手に青森ヒバを記念植樹した。
 植樹中、集まったファンに優しい笑顔でこたえたイさん。「もっと木を植えて、青森が美しくなるようにしましょう」などと感想を述べ、植樹を終えた。


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